JPEG画像を初めて見た日を覚えているか?

(今回は雑談である。しかも昔話である。オッサンの昔話が嫌いな人は読まないことをお勧めする。)

およそインターネット革命以降にパソコンを使い始めた年代には当たり前すぎることであろうが、パソコンの画面に写真のような多階調の「自然画像」を表示することはかつては全くの想像の範囲外であって、想像したこともない事柄であった。またデジカメのような撮影デバイスがこれほど普及するのも全く想像の域を超えていた。

というわけで、いったい自分が最初に見たパソコン上の写真はなんだったのだろうか? という問題をふと思いついた。この問いは比較的古くからパソコンを使ってきた人でないと答えられない質問であろう。ものごころついた後にJPEG画像が出現した年代の人でなければならないからだ。

私も記憶をさぐって思い出してみた。

私が初めてJPEG画像を目にしたのは、JPEG規格がほぼ完成しつつあった1992年ごろのことだった。動かしたマシンは当時愛用していたSHARPX68000上である。
512x512ピクセル、16bitカラーという驚異的なグラフィクス性能を誇っていたX68000
さらにgccも移植され、32bit整数レジスタのおかげでUNIX系のC言語ソースを簡単に移植できたこのマシンには、すでにJPEGデコーダ実装がパソコン通信界隈で出回っていた。

そして、私が初めて目にしたJPEG画像データは、あの一大センセーションを巻き起こした宮沢りえの写真集「サンタフェ」のヌード画像だったのだ(笑)。物好きな誰かがスキャンしたデータを、やはりパソ通経由で入手したものだ。2400baud MNP5のモデムで何十分もかけてダウンロードした貴重なデータだった。

浮動小数点ユニットもない10MHzクロックのMC68000プロセッサでは、JPEG画像一枚を展開するにも1分以上かかった。ゆっくりとJPEGがデコードされ、1ブロックづつ描画されていったものだ。やがて画面上に宮沢りえのヌードが現れた。

私は2つの意味で大興奮だった。

たぶん私と同年代以上の人は同様の経験をしているはずだ。
最初に見たJPEG画像を覚えている人がいたら教えてほしい。
やはりエロ系が多いのだろうか...